2020/05/13 10:07

下北沢のハードコアバンド「THEタコ人間」

デスボイスが売りの細身のスキンヘッドのVo、栄養の足りないバディ・ホリーのような雰囲気でテレキャスターを弾くGu、ベースをどれだけ低く構えられるかがポリシー、ヘヴィスモーカーなBa、アル中寸前、ほぼ酔っ払っているDr、以上の4人編成の超新星バンド…




という設定の架空のバンド、THEタコ人間。

生まれたきっかけは、とあるライブイベント時に友人が着ていたシャツ。
勢いのあるタッチでおそらく龍であろう物体が大きく大胆に描かれていた。

ただ、俺にはタコの手足を持つ人間にしか見えなかった…

そこからはもう想像力が暴走し始めるわけですよ。
友人をタコ人間と罵るだけには収まらず、下北沢のハードコアのバンドだとか、
ボーカルはスキンヘッドだとか。
ブーツはボロボロで臭いとか。

その翌日には早速デザインを開始、バンドの物販ではド定番であるTシャツの製作に取り掛かったわけである。

販売に際しても、入念な「架空に見えない工夫」を考えました。

まず、バンド活動に必ずと言って必要なフライヤー。
貧乏な新人バンドなので、印刷所など使えない。
A4コンビニコピーに4面配置、手作業でカットする時も、雑さ、素人感を出す事に拘った。
内容は現在2代目フライヤーになるが、基本、アルバム発売(もちろん架空)、ツアースケジュールだ。
ツアー先はもちろん架空のライブハウス。事前リサーチもしっかり行い、似た名前のライブハウスに問い合わせなど行かないように配慮もした。


おまけで付けるステッカーにおいては、素材から拘った。
駆け出しの貧乏バンドを再現するべく、プリンタ用紙コーナーで一番安く、品質の悪そうなシールを選定。
粘着力の弱さに加え、水にも弱く、擦れにも弱い。
原価が安いので黒と白の2種類をおまけで付ける事にした。





以前、純粋な先輩ミュージシャンの方に見せたところ、本気で騙されていたので、少し心が痛みました。
ただ、ネタバラシする瞬間の気持ちよさは例えようのない最高の瞬間でした。

次は架空のPVを作ろうかと思っています。

世間に向けて放つ壮大なドッキリ計画。
ぜひ多くの人に乗ってもらって、コロナ落ち着いたらライブハウスへ着て言って「これ、どこのバンド?」と聞かれて欲しいですね。